「こんにちは、母さん」に主演の吉永小百合。出演作でどの作品が好きですか?
吉永小百合は1945年3月13日に東京都渋谷区で生まれました。
1957年にラジオドラマ「赤胴鈴之助」でデビュー、テレビドラマ「赤胴鈴之助」でテレビデビューし、歌手としても活躍。
映画作品では1963年西河克己監督「伊豆の踊子」、市川崑監督「細雪」、「映画女優」、行定勲監督「北の零年」、山田洋次監督「母べえ」、自ら企画から立ち上げた「ふしぎな岬の物語」など数多くの作品に出演してきました。
吉永小百合の主な出演作品は次の通りです。
★「伊豆の踊子」
川端康成の名作を西河克己監督が高橋英樹共演で映画化したラブ・ストーリー。
1963年6月2日(土)公開。
大正時代の伊豆の天城街道を舞台に、旅芸人一座と道中を共にすることになった学生の川崎と若く美しい踊り子の薫との淡い恋を描く…
吉永小百合は旅芸人一座の踊り子の薫を演じ、道中を共にすることになった学生の川崎と恋に落ちる…
宇野重吉演じる老教授が、かつての青春の日の恋を追想するというかたちで始まり、現代をモノクロ、追想の中の恋をカラーで描くという当時では画期的な映像手法で描かれていて、18歳の吉永小百合の瑞々しい演技が光ります。
★「細雪」
谷崎潤一郎の長編小説を市川崑監督が岸惠子、佐久間良子ほか豪華俳優共演で映画化したヒューマン・ドラマ。
1983年5月21日(土)に公開され、配収9.5億円。
戦前の関西のある旧家の4姉妹それぞれの一年間の物語を三女の縁談話を中心に四季折々の美しい風物を織り交ぜて描く…
吉永小百合は旧家・蒔岡の三女の雪子を演じ、次々と見合いをすることになるが、本人の気が進まず一向にまとまらない…
何度も映像化や舞台化されている「細雪」。市川崑監督が原作の持つ雰囲気を保ちつつ、新しい視点による絶妙な脚色を施し映画化。市川崑監督ならではの瑞々しい感性と映像美が見事に表現された作品です。
★「映画女優」
市川崑監督が大女優、田中絹代の波乱に満ちた半生を映画化したドラマ。
1987年1月17日(土)公開。
若くしてトップスターとなった田中絹代が様々な経験を通して名実ともに日本を代表する女優になるまでの波乱に満ちた半生を描く…
吉永小百合は田中絹代を熱演。
過去の名画の再現フィルムなどが挿入され、日本映画の歴史も同時に語られ、市川崑監督が独特のタッチで田中絹代の波乱に満ちた半生を映画化。田中絹代を演じた吉永小百合の演技が光ります。
★「北の零年」
行定勲監督が渡辺謙、豊川悦司共演で明治維新初期に未踏の北海道で懸命に生きようとする人々を描いたヒューマン・ドラマ。
2005年1月15日(土)に公開され、興収27億円。
幕藩体制が終わりを告げた明治維新初期を舞台に、北海道への移住を命じられた四国・淡路の稲田家の人々が大地の北海道で新たな国作りに燃え、厳しい自然と戦いながらたくましく生きていく…
吉永小百合は移民団の中心的存在である小松原英明の妻の志乃を演じ、北海道で新たな国づくりに燃える夫を支えていく…
現代史で最も苛酷さを乗り切った人々を題材にしたヒューマン・ドラマ。吉永小百合、渡辺謙、豊川悦司の共演が光ります。
★「母べえ」
山田洋次監督が坂東三津五郎、浅野忠信共演で描いた反戦ヒューマン・ドラマ。
2008年1月26日(土)に公開され、興収21.2億円。
戦争に反対することが罪になる時代。検挙された夫を信じて、慎ましくも気高き信念を失わず、家族のためにため懸命に生きた一人の女性の姿を描く…
吉永小百合は野上佳代を演じ、愛する夫とふたりの娘と共に貧しいながらも幸せな毎日を営んでいたが、夫が反戦を唱え逮捕されたことをきっかけに一家の暮らしは豹変してしまう…
家族のために懸命に生きる「母べえ」の姿を山田洋次監督らしい暖かい眼差しで描いてくれます。
★「ふしぎな岬の物語」
吉永小百合が初めて自ら企画から立ち上げ、出演も務めたヒューマン・ドラマ。成島出監督、阿部寛共演。
2014年10月11日(土)に公開され、興収12.6億円。
美しい海を望む岬の喫茶店を経営する女主人と店に集う人々との心温まる交流を描く…
第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞。
吉永小百合は初めて自ら企画から立ち上げ、海と花畑に囲まれた心休まる里、その岬の突端にあるカフェ「岬カフェ」女主人の柏木悦子を演じ、里の住人たちと心温まる交流を繰り広げる…
吉永小百合を初めとした実力派の俳優が織りなす至福の物語。原作のモデルとなった喫茶店が実在する千葉県明鐘岬を中心にロケを敢行した景色も魅力的で感動させてくれます。
★「母と暮せば」
山田洋次監督が井上ひさしに捧げて、二宮和也共演で長崎を舞台に描いたファンタジー。
2015年12月12日(土)に公開され、興収19.8億円。
原爆で壊滅的な被害を受けた長崎を舞台にこの世とあの世の人間が織り成す不思議な物語を描き出す…
吉永小百合は長崎で助産婦をして暮らす福原伸子を演じ、3年前に原爆で死んだはずの息子の浩二が現れ、再び幸せな時間を送る…
山田洋次監督らしく優しい眼差しでほのぼのとした家族愛を描きながらも、戦争の爪痕を感じる展開もあり、いろいろなことを考えさせられます。
★「北の桜守」
吉永小百合の120作目となる映画出演作。滝田洋二郎監督が堺雅人共演で激動の時代を懸命に生き抜いた親子を描いたヒューマン・ドラマ。
2018年3月10日(土)に公開され、興収10.6億円。
戦中から戦後にかけて極寒の北海道で懸命に生き抜いた江蓮てつと息子の修二郎の約30年にわたる軌跡を描く…
戦争の悲惨さと生きることの尊さを伝える物語。120作目となる吉永小百合の魅力が詰まっています。
★「最高の人生の見つけ方」
ハリウッドの人気映画を犬童一心監督が天海祐希共演でリメイクしたハートフル・ドラマ。
2019年10月11日(金)に公開され、興収10.5億円。
余命宣告を受けた主婦の幸枝と仕事一筋の社長のマ子の二人の女性が、入院していた少女の「死ぬまでにやりたいことリスト」を実行しようとする…
人生を家庭に捧げてきた主婦と人生を仕事に捧げてきた女社長の二人が「最高の人生の見つけ方」を探す旅。
★「いのちの停車場」
現役医師の南杏子の小説を成島出監督が広瀬すず、松坂桃李共演で映画化した社会派ヒューマン・ドラマ。
2021年5月21日(金)に公開され、興収11.2億円。
在宅医療を行っている診療所に勤めることになった元救命救急医の白石咲和子が様々な患者と向き合っていく…
在宅医療を通して”生”に寄り添う医師、死に向かう患者、その家族たちが紡ぎ出す、いのちの物語。
2006年には紫綬褒章を受章、2015年には菊池寛賞を受賞するなど、活躍の場を広げる吉永小百合。出演作でどの作品が好きですか?