2019年マイベスト映画 邦画編。2019年マイベスト邦画はどの作品ですか?
2019年邦画マイベスト10。1位はシム・ウンギョン、松坂桃李共演「新聞記者」。現在の日本の権力、メディアの様々な問題を浮き彫りにします。
2位は小松菜奈、門脇麦共演「さよならくちびる」。続いて「七つの会議」、「蜜蜂と遠雷」、「キングダム」、「引っ越し大名!」…
2019年邦画マイベスト10は次の通りです。
1位「新聞記者」
東京新聞記者の望月衣塑子のノンフィクションを藤井道人監督がシム・ウンギョン、松坂桃李共演で映画化した権力とメディアの”今”を描いた社会派サスペンス。
2019年6月28日(金)に公開され、興収4.8億円。
政権がひた隠そうとする権力中枢の闇に迫る女性記者と理想に燃え公務員の道を選んだ若手エリート官僚がそれぞれの信念を胸に対峙する…
一人の新聞記者の姿を通して報道メディアは権力にどう対峙するのかを真正面から問いかけていて、現在の日本の権力、メディアの様々な問題を浮き彫りにします。
2位「さよならくちびる」
小松菜奈、門脇麦、成田凌共演で居場所を求める若者たちの恋と青春を描いた青春音楽ムービー。「月光の囁き」の塩田明彦が監督・脚本・原案。
2019年5月31日(金)に公開され、興収0.2億円。
全国をめぐる解散ツアーに出かけた2人組女性ユニット「ハルレオ」のハルとレオ、バンドを支えるシマ、3人の複雑な思いが交錯する…
秦 基博、あいみょんの心へまっすぐ届く曲にのせて、自分を表現することの素晴らしさと前を向いて生きることの大切さを教えてくれます。音楽と映像でストーリーを語っていて、歌の持つメロディーと歌詞の言葉が心に伝わってきます。
3位「七つの会議」
池井戸潤の小説を「下町ロケット」の福澤克雄監督が野村萬斎主演で映画化した企業犯罪エンターテインメント。香川照之、及川光博、片岡愛之助、北大路欣也ほかが共演。
2019年2月1日(金)に公開され、興収21.6億円。
中堅企業の東京建電で起きたパワハラ騒動をきっかけに、そこに隠されたある謎が会社員たちの人生、会社の存在をも揺るがしていく…
「働くこと」の正義とは?そして守るべき信念とは何か?サラリーマンの戦いと葛藤、そして秘密と闇が緊迫感あふれるストーリー展開で描かれていて、豪華俳優陣の顔芸を見ているだけでも迫力満点です。
4位「蜜蜂と遠雷」
直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸の小説を「愚行録」の石川慶監督が松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、
2019年10月4日(金)に公開され、興収8.6億円。
若手ピアニストの登竜門とされる国際ピアノコンクールを舞台に世界を目指す若き4人のピアニストたちの挑戦、才能、運命、そして成長を描く…
構想13年、執筆7年、数多くのコンクールを取材して書き上げた”映像化不可能”と言われた恩田陸の傑作小説を実写映画化。クラシック音楽の深みと底知れない魅力とともに4人それぞれの音楽人生を魅せてくれます。
5位「キングダム」
原泰久の人気コミックを佐藤信介監督が山崎賢人主演で映画化した春秋戦国時代に中国を舞台に描いた一大叙事詩。吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、大沢たかおほかが共演。
2019年4月19日(金)に公開され、興収56.9億円。
春秋戦国時代の中国での史実をベースに「天下の大将軍」になる夢を抱く戦災孤児の信と中華統一を目指す若き王の贏政の途方もない戦いの物語。
原作の原泰久も参加し、約2年の歳月を費やした脚本、2018年4月から20日間に及ぶ中国での大規模ロケ。原作をうまく実写映画していて、最後まで一気に楽しませてくれます。山崎賢人の新しい魅力、吉沢亮、長澤まさみ、大沢たかおの演技が光ります。
6位「引っ越し大名!」
土橋章宏の小説を犬童一心監督が星野源主演、高橋一生、高畑充希共演で映画化した痛快時代劇。
2019年8月30日(金)に公開され、興収10.5億円。
莫大な費用がかかる無理難題の国替えを命じられ、お国の一大事を救うため、姫路藩の藩士たちがあらん限りの知恵と工夫で乗り切ろうとする…
生涯に7回もの国替えを命じられた実在の大名の松平直矩をモデルにした物語が展開。様々な知恵と工夫で無理難題の国替えに臨む姿勢には勇気をもらえます。
7位「アルキメデスの大戦」
三田紀房のコミックを山崎貴監督が菅田将暉主演で映画化した数学で戦争を止めようとした男の物語。舘ひろし、浜辺美波、柄本佑ほかが共演。
2019年7月26日(金)に公開され、興収18.9億円。
1930年代の日本を舞台に海軍少将の山本五十六は天才数学者の櫂直を招き、戦艦大和の建造計画を食い止め、軍部の陰謀を暴こうと動く…
山崎監督が徹底的なリサーチと最新技術を駆使し、完全再現を目指した戦艦大和が初登場。数学で戦艦大和の建造計画を食い止めようとする天才数学者の櫂直の努力を見ているとあきらめない勇気を教えてくれます。
8位「カツベン!」
周防正行監督が成田凌主演でサイレント映画時代を舞台に描いたコメディ。黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、井上真央ほかが共演。
2019年12月13日(金)公開。
大正時代を舞台に活動弁士を夢見る染谷俊太郎が流れ着いた小さな町の映画館でひと癖もふた癖もある人々と出会い、様々な騒動に巻き込まれる…
“アクション×恋×笑い”の要素を織り交ぜた”しゃべりのスペシャリスト”を題材にした痛快活劇。サイレント映画時代の活動写真を楽しみたくなってきます。成田凌の活動弁士ぶりも楽しめます。
9位「楽園」
吉田修一の小説を瀬々敬久監督が綾野剛、杉咲花、佐藤浩市共演で映画化したサスペンス大作。
2019年10月18日(金)に公開され、興収0.8億円。
ある村で起こった幼女誘拐事件、少女行方不明事件、養蜂家にまつわる事件を通して描かれる人々の喪失と再生の物語。
2つの事件、3つの運命、その陰に隠された真実。”楽園”を求めて、戻ることができない道を進んだ者の運命。差別から生み出される人間の狂気。心に突き刺さってきます。
10位「長いお別れ」
中島京子の小説を「湯を沸かすほどの熱い愛」の中野量太監督が山崎努、蒼井優、竹内結子共演で映画化した認知症を患う父親とその家族の姿を描いた家族ドラマ。
2019年5月31日(金)に公開され、興収0.6億円。
認知症を患った父親と献身的に支える母、そして人生の岐路に立たされる2人の娘の7年間を紡いでいく…
すべてを忘れていく父とその家族の、お別れまでの7年間。忘れるごとに深まっていく家族の愛には感動させられ、これからさらに進む高齢化社会について考えさせられます。