2018年度「爆選! 映画秘宝ベストテン」が発表。どの作品を見ましたか?
「映画秘宝」の恒例企画の2018年度「爆選! 映画秘宝ベストテン」が発表。
1位は上田慎一郎が監督・脚本・編集「カメラを止めるな!」。
2位はトニ・コレット主演「ヘレディタリー 継承」、3位はギレルモ・デル・トロ監督「シェイプ・オブ・ウォーター」、続いてラミ・マレック主演「ボヘミアン・ラプソディ」、ダニエル・デイ=ルイス主演「ファントム・スレッド」、マーティン・マクドナー監督「スリー・ビルボード」…どの作品を見ましたか?
1位「カメラを止めるな!」
映画監督・俳優養成スクール「ENBUゼミナール」のシネマプロジェクト第7弾、上田慎一郎が監督・脚本・編集の究極の低予算映画。
2018年6月23日(土)に公開され、興収31.2億円。
山奥の廃虚を舞台に、37分間ワンシーン・ワンカットでゾンビサバイバル映画を撮影する自主映画撮影隊を描く…
第42回日本アカデミー賞で優秀作品賞、優秀監督賞、優秀脚本賞、濱津隆之が優秀主演男優賞、優秀音楽賞、優秀撮影賞、優秀録音賞、優秀編集賞の8部門を受賞。
37分間ワンシーン・ワンカットで撮影される”One Cut of the Dead”。いかにも自主製作という内容ながら、前半の張り巡らされた伏線が回収されていき、もう一度見たくさせてくれます。
2位「ヘレディタリー 継承」(原題 Hereditary)
アリ・アスターが監督・脚本、トニ・コレット主演で祖母の死をきっかけに様々な恐怖に見舞われる一家を描いたホラー。
2018年11月30日(金)公開。
亡くなった祖母エレンから忌まわしい”何か”を受け継いでしまったアニーとその家族を死よりも残酷な運命と想像を絶する恐怖が襲う…
サンダンス映画祭で「ホラーの常識を覆した最高傑作」と絶賛され、低予算ながら全米でスマッシュ・ヒットを記録。受け継いだら死ぬ。緻密に張り巡らされた恐怖の罠。
3位「シェイプ・オブ・ウォーター」(原題 The Shape of Water)
ギレルモ・デル・トロ監督がサリー・ホーキンス主演で描いた種族を超えた愛を描いたファンタジー・ロマンス。
2018年3月1日(木)に公開され、興収7.6億円。
冷戦時代のアメリカを舞台に政府の極秘研究所に勤めるイライザが秘かに運び込まれた不思議な生きものに出会い、惹かれていく…
第90回アカデミー賞で作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞の4部門、第75回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、作曲賞の2部門、第74回ヴェネチア映画祭で金獅子賞を受賞。
様々な陰謀や差別がうごめく中で繰り広げられる、種族を超えたラブ・ストーリー。独特の映像と世界観で描かれたギレルモ・デル・トロ監督版”美女と野獣”。雨降る中の運河でのラストシーンも印象的でした。
4位「ボヘミアン・ラプソディ」(原題 Bohemian Rhapsody)
伝説的ロックバンドの”クイーン”のフレディ・マーキュリーの軌跡を描いた伝記映画。ラミ・マレック主演、ブライアン・シンガーが監督。
2018年11月9日(金)に公開され、興収94.3億円突破。
1991年にこの世を去ったフレディ・マーキュリーがいかに世間の固定観念や従来の音楽を打ち破り、”史上最高のエンタテイナー”と呼ばれるに至ったのか…
「ボヘミアン・ラプソディ」、「伝説のチャンピオン」、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」など32の名曲とともに繰り広げられる”クイーン”の華やかな活躍の裏にある知られざるストーリー。「ライヴ・エイド」でクイーンが歌うシーンでは感動もMAXです。
5位「ファントム・スレッド」(原題 Phantom Thread)
ポール・トーマス・アンダーソン監督がダニエル・デイ=ルイス主演で1950年代ロンドンのファッション業界を描いたドラマ。
2018年5月26日(土)公開。
1950年代のロンドンでオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコックが若きウェイトレスのアルマと魅惑的な美の世界で恋に落ちていく…
第90回アカデミー賞で衣装デザイン賞を受賞。
静かな狂気を秘めた愛の駆け引き、こだわり抜かれた映像美、息を呑むほどのエレガントなファッションとともに描かれるダニエル・デイ=ルイスの迫真の演技が楽しめます。
6位「スリー・ビルボード」(原題 Three Billboards Outside Ebbing, Missouri)
マーティン・マクドナー監督がフランシス・マクドーマンド主演で描いたクライム・サスペンス。
2018年2月1日(木)に公開され、興収3.4億円。
娘を殺害された主婦のミルドレッドが警察を批判する看板を設置したことから予期せぬ事件が巻き起こる…
第90回アカデミー賞でフランシス・マクドーマンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞の2部門、第75回ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門の作品賞、女優賞、脚本賞、サム・ロックウェルが助演男優賞の4部門、第74回ベネチア国際映画祭で脚本賞、第42回トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞。
大切なものを守るために行った主婦のミルドレッドの行動。何が正しいことなのか、差別とはどういうことなのか、赤く輝く3枚の広告看板が投げかけてきます。
7位「タクシー運転手 約束は海を越えて」
1980年に韓国で起こった民主化運動「光州事件」をテーマにチャン・フン監督がソン・ガンホ、トーマス・クレッチマン共演で映画化したヒューマン・ドラマ。
2018年4月21日(金)公開。
1980年5月に韓国でおこり、多数の死傷者を出した民主化運動「光州事件」を世界に伝えたドイツ人記者と彼を事件の現場まで送り届けたタクシー運転手のの知られざる真実の物語。
第90回アカデミー賞外国語映画賞韓国代表作。
ドイツ人記者と世界にニュースを発信するのを助けるタクシー運転手の絆に焦点を当て、悲劇的な話題にコミカルでハートウォーミングに描いた作品です。
8位「ブリグズビー・ベア」(原題 Brigsby Bear)
「サタデー・ナイト・ライブ」で活躍するカイル・ムーニーが脚本・主演、デイヴ・マッカリーが監督を務めた異色のハートウォーミング・ドラマ。
2018年6月23日(金)公開。
赤ん坊の頃に誘拐され、偽の両親のもとで彼らが制作した教育番組「ブリグズビー・ベア」だけを見て育った25歳のジェームスが、初めて外界に出たことから巻き起こる騒動を描く…
25年間地下に幽閉され、クマのヒーロー”ブリグズビー・ベア”を信奉する25歳のジェームスの驚くべき挑戦をコミカルにブラックに描いたハートウォーミング・ストーリー。
9位「バーフバリ 王の凱旋」(原題 Baahubali 2: The Conclusion)
伝説の戦士バーフバリの壮大な物語を描いたアクション「バーフバリ 伝説誕生」の完結編。監督・脚本のS・S・ラージャマウリや主演のプラバースほか前作のスタッフやキャストが再結集。
2017年12月29日(金)公開。
遥か昔、インドに栄えたマヒシュマティ王国。自らが伝説の英雄バーフバリの息子であることを知ったシヴドゥは父の命を奪った暴君バラーラデーヴァに戦いを挑む…
インドの王国を舞台にした伝説のヒーロー、バーフバリの祖父、父、息子の三代にわたる宇宙最強の愛と復讐。
10位「レディ・プレイヤー1」(原題 Ready Player One)
スティーヴン・スピルバーグ監督がヴァーチャル・リアリティの世界を描いたSFアドベンチャー。
4月20日(金)に公開され、興収25億円。
荒廃した近未来を舞台に青年ウェイド・ワッツがVR<ヴァーチャル・リアリティ>ワールド「オアシス」のどこかに眠るという”宝の卵”を見つけるべくトレジャー・ハンティングに挑む…
「AKIRA」の金田バイク、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズのデロリアン、「機動戦士ガンダム」のRX-78 ガンダムといったキャラクターが続々と登場。おもちゃ箱をひっくり返したようなワクワクするVRワールドで繰り広げられる冒険が楽しめます。
「爆選! 映画秘宝ベストテン」、どの作品を見ましたか?
情報元: 映画秘宝 2019年3月号