2020年 米映画レビューサイトRotten Tomatoesのアカデミー賞作品賞受賞作のトップ10。どの作品が好きですか?
米映画レビューサイトRotten Tomatoesの点数を基に選んだ2020年アカデミー賞作品賞受賞作のトップ10。
1位はポン・ジュノ監督「パラサイト 半地下の家族」。
2位はバリー・ジェンキンス監督「ムーンライト」。続いてマイケル・カーティス監督「カサブランカ」、フランク・キャプラ監督「或る夜の出来事」、ジョセフ・L・マンキウィッツ監督「イヴの総て」、トム・マッカーシー監督「スポットライト 世紀のスクープ」…どの作品が好きですか?
1位「パラサイト 半地下の家族」(原題 Parasite)
ポン・ジュノ監督がソン・ガンホ主演で韓国社会の闇を描いたブラック・コメディ。
2020年1月10日(金)に公開され、興収46億円。
全員無職で半地下の家で暮らすキム一家が徐々に裕福なパク家に入り込み、寄生していく…
第92回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門、第72回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール、第77回ゴールデン・グローブ賞で外国語映画賞を受賞。
富裕層に寄生していく貧困層のキム一家を通して、シニカルに描かれる格差と分断の問題。いろいろなことを考えさせられ、心に突き刺さってきます。
2位「ムーンライト」(原題 Moonlight)
バリー・ジェンキンス監督が様々な困難に遭いながらも強く生きるアフリカ系アメリカ人少年を描いたドラマ。
2017年3月31日(金)に公開され、興収3.5億円。
マイアミを舞台に自分の居場所とアイデンティティを探すアフリカ系アメリカ人少年の成長を少年期、ティーンエイジャー期、成人期と3つの時代構成で描く…
第89回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、マハーシャラ・アリが助演男優賞の3部門受賞。
ドラッグ、差別、虐待…アメリカの現代社会の闇。自分の中の本当の心の光を探そうとするシャロンのもがきが痛いほどに突き刺さってきます。
3位「カサブランカ」(原題 Casablanca)
マイケル・カーティス監督がハンフリー・ボガード、イングリット・バーグマン共演で描いた永遠のラブ・ストーリー。
1946年6月20日(土)公開。
第二次大戦下のカサブランカで身を焦がすような恋に落ちながらも引き裂かれた男女の愛を描く…
第16回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞の3部門受賞。
主題歌”As Time Goes By”は、今も歌い継がれている名曲で、今だ色あせることのない永遠のラブ・ストーリーです。
4位「或る夜の出来事」(原題 It Happened One Night)
フランク・キャプラ監督がクラーク・ゲーブル、クローデット・コルベール共演で描いたラブ・コメディの傑作。
1934年8月29日(土)公開。
父親に結婚を反対されて家を飛び出した大富豪の娘のエリーは乗り込んだバスで失業中の新聞記者のピーターと出会い、行動を共にすることになる…
第7回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、クラーク・ゲーブルが主演男優賞、クローデット・コルベールが主演女優賞の5部門を受賞。
二転三転するストーリーの面白さと全編にちりばめられたユーモアとロマンティックな雰囲気。”古き良き時代”を代表するコメディ映画の傑作です。
5位「イヴの総て」(原題 All About Eve)
ジョセフ・L・マンキウィッツ監督がアン・バクスター、ベティ・デイヴィス共演でブロードウェイの舞台裏でベテラン女優と新進女優の名声とプライドを賭けた戦いを描いたドラマ。
満場の拍手喝采の中、スターの座を手にしたイヴ。恩人である大女優を欺き、数々の策謀を巡らせてついに演劇界の頂点にのし上がっていた…
第23回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、ジョージ・サンダースが助演男優賞、衣装デザイン賞(白黒)、録音賞の6部門、第8回ゴールデン・グローブ賞で脚本賞、第4回カンヌ国際映画祭で審査員特別賞、ベティ・デイヴィスが女優賞の2部門を受賞。
欲望が渦巻く演劇界の裏側をドラマティックな展開とウィットに富んだ会話で浮き彫りにしていて、ベティ・デイヴィスとアン・バクスターの白熱の演技合戦が楽しめます。
6位「スポットライト 世紀のスクープ」(原題 The Spotlight)
トム・マッカーシー監督がマーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムスほか共演で新聞記者たちがカトリック教会のスキャンダルを暴いた実話を映画化したドラマ。
2016年4月15日(金)に公開され、興収4.4億円。
カトリック教会が長年隠蔽してきた児童虐待スキャンダルを暴き出し、巨大な権力に立ち向かっていった新聞記者たちのジャーナリズム魂と不屈の執念を描く…
第88回アカデミー賞で作品賞、脚本賞を受賞。
世紀のスクープを追った記者チームの奮闘ぶりと信念を緊迫感あふれる映像で描いていて、マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムスが新聞記者魂を見事に体現していて、見応えがあります。
7位「ゴッドファーザー」(原題 The Godfather)
フランシス・F・コッポラ監督がマーロン・ブランド、アル・パチーノ共演でマフィアのコルレオーネ一家の闘争や盛衰を描いたドラマ。
1972年7月15日(土)に公開され、配収3.66億円。
シシリーからアメリカに移住し、財を築き上げたビトー・コルレオーネ一族の跡目相続や敵対するマフィアとの抗争を描く…
第45回アカデミー賞で作品賞、マーロン・ブランドが主演男優賞、脚色賞の3部門、第30回ゴールデン・グローブ賞でドラマ部門の作品賞、マーロン・ブランドが男優賞、監督賞、脚本賞、音楽賞の5部門を受賞。
「ゴッドファーザー<愛のテーマ>」に乗ってコルレオーネ一族の家族模様とシチリア人マフィアの血なまぐさい盛衰を描いたマフイア映画の王道です。
8位「シェイプ・オブ・ウォーター」(原題 The Shape of Water)
ギレルモ・デル・トロ監督がサリー・ホーキンス主演で描いた種族を超えた愛を描いたファンタジー・ロマンス。
2018年3月1日(木)に公開され、興収8.9億円。
冷戦時代のアメリカを舞台に政府の極秘研究所に勤めるイライザが秘かに運び込まれた不思議な生きものに出会い、惹かれていく…
第90回アカデミー賞で作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞の4部門、第75回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、作曲賞の2部門、第74回ヴェネチア映画祭で金獅子賞を受賞。
様々な陰謀や差別がうごめく中で繰り広げられる、種族を超えたラブ・ストーリー。独特の映像と世界観で描かれたギレルモ・デル・トロ監督版”美女と野獣”。感動させられます。
9位「アルゴ」(原題 Argo)
ベン・アフレックが製作・監督・主演でCIAによる奇想天外な救出作戦を描いた社会派サスペンス。
2012年10月26日(金)に公開され、興収3.3億円。
1979年のテヘランで実際に起きたアメリカ大使館人質事件における6人のアメリカ人の決死の救出作戦を描く…
第85回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、編集賞の3部門を受賞。
実話に基づいた前代未聞の人質救出作戦。CIAの人質奪還のプロ、トニー・メンデスがいかに人質を救出するのか、全編緊張感あふれる展開で、最後まで飽きさせることなく、終わった後には思わず拍手を贈りたくなり、笑みがこぼれます。
10位「それでも夜は明ける」(原題 12 Years A Slave)
スティーヴ・マックィーン監督がキウェテル・イジョフォー主演で19世紀前半に実在した黒人男性ソロモン・ノーサップの自伝を映画化した伝記ドラマ。
2014年3月7日(金)に公開され、興収4億円。
突然誘拐され、奴隷として売られた黒人音楽家・ソロモン。差別と虐待を受ける日々を耐え忍ぶが、ある男との出会いが彼の運命を大きく変えることになる…
第86回アカデミー賞で作品賞、ルピタ・ニョンゴが助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞。
実話を基に奴隷制度の残酷さ、非道さを描きつつ、暗闇に光る”希望”に気づかせてくれます。
トップ10でどの作品が好きですか?
情報元: BEST AND WORST OSCARS’ BEST PICTURE WINNERS