情報誌Time Outロンドン版の「SF映画のベスト100 (100 Best sci-fi movies)」。ベスト10の作品のうちどの作品が好きですか?
アルフォンソ・キュアロン、ジョン・カーペンター、ギレルモ・デル・トロ、ポン・ジュノ、エドガー・ライト、ギャレス・エドワーズ、ニール・ブロムカンプ、スティーブン・キング、ジョー・ヒルほかSFジャンルに関わった映画監督と作家、科学者、評論家ほか約150人が挙げたベスト10をもとに2014年に集計。
第1位に選ばれたのは、スタンリー・キューブリック監督と原作者アーサー・C・クラークが作り上げたSF映画の金字塔「2001年宇宙の旅」。
ベスト10は次の通りです。
1.「2001年宇宙の旅」(原題 2001: A Space Odyssey)
鬼才スタンリー・キューブリック監督がSF作家アーサー・C・クラークの原案を自ら監督・脚本で映画化。
アメリカでは1968年4月6日(金)、日本では1968年4月11日(土)に初めて公開。
謎の石版”モノリス”と人類との接触を、科学的根拠に基づき圧倒的な独創性と緻密な特殊効果を用いて描く…
公開当時は賛否両論を呼んだものの、今や映画史上のベストテンに必ず入るSF映画の金字塔で、その後の多くの映画に影響を与えた映画史上の不朽の名作です。
2.「ブレードランナー」(原題 Blade Runner)
いまだにカルト的人気を誇る、リドリー・スコット監督のSF映画の傑作。
1982年7月3日(土)に公開され、配収2.7億円。
舞台は2019年の酸性雨が降る未来都市ロサンゼルス。反乱を起こし手配中の人造人間=レプリカントらと、彼らを追跡し命を絶つ特別捜査班ブレードランナーとの戦いが展開する…
リドリー・スコットらしい映像が満載で、後のSF映画に多大な影響を与え、現在でも様々な議論を呼び続ける映画史に残るSF映画の金字塔です。
3. 「エイリアン」(原題 Alien)
リドリー・スコット監督によるSFホラーの金字塔であるシリーズ第1作。
1979年7月21日(土)に公開され、配収14.5億円。
2087年。資源を積んで地球に帰還するノストロモ号は、とある惑星で正体不明の地球外生命体に遭遇。乗組員の体内に寄生したエイリアンはその腹を食い破って逃走。船内で次々とエイリアンの餌食になっていく仲間たち。最後に残された女性乗組員のリプリーは正体不明の生命体を相手に一人闘うことに…
リドリー・スコット監督とシガーニー・ウィーヴァーの出世作であり、H・R・ギーガーを始めとする美術の素晴らしさとリドリー・スコット監督ならではの映像が光るSFホラーの金字塔です。
4.「未知との遭遇」(原題 Close Encounters of the Third Kind)
スティーヴン・スピルバーグ監督のSF映画史上に残る大傑作。
1978年2月25日(土)に日本公開され、配収32.4億円。
宇宙人と地球人との接触をテーマに描く…
電気技師のロイは、町の停電を調べている際にUFOと遭遇。やがて彼は、その光の虜となり、会社を首になり妻子に見放されながらも、光を追いかけていく。そしてついにたどり着いた先で、彼が見たものとは…
宇宙人の交流を音と光で描ききったクライマックスは何度見ても圧巻させられるSF映画史上に残る大傑作です。
ジョン・ウィリアムズの音楽も印象的でした。
5.「エイリアン2」(原題 Aliens)
ジェームズ・キャメロン監督がシガーニー・ヴァーバー主演で描いたSFシリーズ第2弾。
1986年8月30日(土)に公開され、配収12億円。
57年に及ぶ冷凍睡眠から救出されたリプリーは、音信不通となった殖民惑星の調査を依頼されるが、そこで繁殖するエイリアン・クイーンに遭遇する…
リドリー・スコット監督の第1作とは全く違った趣のアクション大作に仕上がっていて、第1作とはまた違った楽しみが味わえます。
6.「スター・ウォーズ エピソードIV/新たなる希望」(原題 Star Wars Episode Ⅳ A New Hope)
ジョージ・ルーカス監督、マーク・ハミル、ハリソン・フォード共演で描いた「スター・ウォーズ」サーガの原点。
1978年6月24日(土)に先行、7月1日(土)に拡大公開され、配収56.5億円。
遠い昔、遥かな銀河系で繰り広げられる帝国と反乱軍の戦いを描いた「スター・ウォーズ」サーガの記念すべき第一作。
シンプルながら力強いストーリーと魅力的な登場人物、それ以降の作品に多大な影響を与えたSFXで連続する見せ場をつないだ冒険映画の傑作です。
7.「未来世紀ブラジル」(原題 Brazil)
テリー・ギリアム監督がジョナサン・プライス、ロバート・デ・ニーロ共演で近未来を舞台に管理社会をシニカルに描いたSFサスペンス。
1986年10月10日(土)公開。
コンピュータによる国民管理が徹底した仮想国ブラジル。その情報管理局で、ある役人が叩き落としたハエによって、コンピュータ情報の一部が壊れてしまい、善良な靴職人をテロリストと誤認逮捕させる結果を生み出してしまう…
テリー・ギリアム監督らしい独特な映像で描いた管理社会をシニカルに描いたサスペンス。テリー・ギリアム監督の最高傑作ともいえる作品です。
8.「メトロポリス」(原題 Metropolis)
フリッツ・ラング監督がアルフレート・アーベル、ブリギッテ・ヘルム共演で近未来を大胆に描き出したSF映画の原点にして頂点。
1929年4月3日(土)公開。
富裕層と労働者階級の格差が著しい未来都市のメトロポリスで地下の工場を支配する権力者の息子のフレーダーは労働者に希望を与える女性のマリアと出会う…
ナチスが台頭する前のドイツの無声映画時代に21世紀近未来の大胆な空想を鋭い文明批評ととも描き出したSF映画の原点にして頂点ともいえる作品です。
9.「ターミネーター」(原題 Terminator)
ジェームズ・キャメロン監督がアーノルド・シュワルツェネッガー主演で近未来から送り込まれたターミネーターとの戦いを描いた近未来SFアクション。
1985年5月25日(土)に公開され、配収5.6億円。
未来の革命軍リーダーを抹殺するため、近未来から送り込まれた殺人機ターミネーター”T-800″がリーダーの母となるサラを追い詰める…
アーノルド・シュワルツェネッガーの出世作ともなった殺人機ターミネーター”T-800″の残虐非道さ。時空を超えたロマンスを織り交ぜながら展開する緊迫感あふれるアクションの連続。傑作です。
10.「スター・ウォーズ エピソードV/帝国の逆襲」(原題 Star Wars Episode V The Empire Strikes Back)
ジョージ・ルーカス製作総指揮、アーヴィン・カーシュナー監督、マーク・ハミル、ハリソン・フォード共演で描いたシリーズ第2作。
1980年6月28日(土)に公開され、配収32億円。
勢力を増して必死の逆襲をかける帝国軍と対抗するルーク、ハン・ソロ、レイア姫ら反乱軍の攻防を描く…
次々と舞台を変えて見せるアクションやSFXシーンは圧巻で、ヨーダの存在感は驚異的です。
ベスト10の作品のうちどの作品が好きですか?
情報元: 映画.com
科学者や作家、映画監督が選んだ「SF映画ベスト100」