日別アーカイブ: 2020年11月20日

11月20日は映画監督の市川崑の誕生日。監督作でどの作品が好きですか?




11月20日は映画監督の市川崑の誕生日。監督作でどの作品が好きですか?

市川崑は1915年11月20日に三重県伊勢市で生まれました。
娯楽映画から実験的映画まで幅広く手がけ、昭和の日本映画黄金期から21世紀初頭まで第一線で映画制作に取り組んできました。
1956年「ビルマの竪琴」ヴェネチア映画祭サン・ジョルジョ賞「おとうと」カンヌ国際映画祭フランス映画高等技術委員会賞「東京オリンピック」カンヌ国際映画祭国際批評家賞を受賞。
他にも「犬神家の一族」「細雪」「四十七人の刺客」などを監督してきました。

市川崑の主な監督作品は次の通りです。
「ビルマの竪琴」

竹山道雄の小説三國連太郎安井昌二共演で映画化したドラマ。
1956年1月21日(土)公開。
ビルマ戦線に倒れた同胞を供養するために修行僧としてひとり異国の地にとどまる青年の物語を通して反戦への思いとヒューマニズムを描く…
第17回ヴェネチア映画祭サン・ジョルジョ賞を受賞し、第29回アカデミー外国語映画賞にノミネート。
ビルマ現地にロケを敢行し、悲惨な戦火の中での崇高な人間愛をかつてない大きなスケールで描きあげた市川崑監督の代表作。三國連太郎、安井昌二の共演が光ります。

石坂浩二中井貴一共演で再映画化され、1985年7月20日(土)に公開され、配収29.5億円。

「おとうと」

幸田文の小説岸恵子川口浩共演で家族の再生を描いたドラマ。
1960年11月1日(土)公開。
作家の父と後妻というコンプレックスを抱える義母の間で不良化していく弟の碧郎と彼をかばい愛情を注ぐ姉のげんの美しくも哀しい姉弟愛を描く…
第14回カンヌ国際映画祭でフランス映画高等技術委員会賞を受賞。
原作の歯切れよさを活かしたセリフと演出。銀残しという技法で最初に撮影され、画面に美しさと深みを与えた画期的な映像作品です。

「東京オリンピック」

1964年10月10日から24日まで開催された東京オリンピックの全貌を収めたスポーツ・ドキュメンタリー映画の金字塔
1965年3月20日(土)に公開され、配収12.2億円。
望遠レンズを駆使した103台のカメラで、競技の勝負より選手の表情や動作を追い、日本映画史上空前の興行記録を打ち立てました。
第18回カンヌ国際映画祭で国際批評家賞、青少年向最優秀映画賞第19回英国アカデミー賞でドキュメンタリー賞(フラハティ賞)、国連賞を受賞。
競技記録の域を超えた演出で、選手たちの躍動する肉体と内面に迫った記録映画史に残る傑作です。

「犬神家の一族」

横溝正史のベストセラー小説石坂浩二主演で映画化した金田一耕助シリーズ第一弾。
1976年10月16日(土)に公開され、配収13億円。
犬神家の一族に遺された巨額の財産を巡って凄惨な殺人事件が発生、金田一耕助の名推理が驚愕の真相を明らかにしていく…
一大ブームを巻き起こした<角川映画>の記念すべき第一作にして、推理界の巨匠・横溝正史原作、市川崑監督、石坂浩二主演の金田一耕助シリーズ第一弾で、今だに色あせることのない名作です。

石坂浩二主演で再映画化され、2006年12月16日(土)に公開され、興収9.5億円。

その後「悪魔の手毬唄」「獄門島」「女王蜂」「病院坂の首縊りの家」なども監督。

「細雪」

谷崎潤一郎の傑作長編小説岸惠子佐久間良子吉永小百合共演で映画化したヒューマン・ドラマ。
1983年5月21日(土)に公開され、配収9.5億円。
戦前の関西のある旧家の4姉妹それぞれの一年間の物語を三女の縁談話を中心に四季折々の美しい風物を織り交ぜて描く…
市川崑監督ならではの瑞々しい感性と映像美が見事に表現された作品です。

「四十七人の刺客」

池宮彰一郎のベストセラー小説高倉健中井貴一共演で映画化した時代劇。
1994年10月22日(土)に公開され、配収5億円。
大石内蔵助と吉良・上杉側の司令塔、色部又四郎との謀略戦争を軸に、内蔵助の人間像を追いつつ新しい視点で描く…
市川崑監督が鋭利な映像美で忠臣蔵の世界を「情報戦」「経済戦」「暗殺」という視点で描いた意欲作。高倉健の久々の時代劇出演ながら刺客のボスを貫禄で演じていて必見です。

1982年紫綬褒章、1988年旭日小綬章を授与され、2000年ベルリン国際映画祭特別功労賞、2001年モントリオール世界映画祭功労賞を受賞、2008年に旭日重光章を授与され、2008年2月13日に肺炎のため死去されました。
娯楽映画から実験的映画まで幅広い作品を手掛けてきた市川崑監督。監督作でどの作品が好きですか?



仲野太賀、吉岡里帆共演で男鹿半島の伝統行事なまはげを題材に描いた「泣く子はいねぇが」、11月20日(金)公開。




佐藤快磨監督仲野太賀吉岡里帆共演で男鹿半島の伝統行事なまはげを題材に描いたドラマ「泣く子はいねぇが」、11月20日(金)公開。

秋田の男鹿半島の伝統行事なまはげを題材に、親になることからも、大人になることからも逃げてしまったたすくが迷いながらも成長していく…

秋田・男鹿半島のさびれた港町、娘が生まれたのにいつまでも父親の自覚を持てないたすくに、妻ことねは愛想をつかしていた。大みそかの夜、「悪い子はいないか」となまはげたちが練り歩く街の様子を生中継していた全国放送のニュース番組に、全裸のなまはげが全力疾走する姿が映る。そのなまはげの正体は、妻との約束を守れず泥酔したたすくだった…

「ガンバレとかうるせぇ」、「歩けない僕らは」などの短編で高い評価を受けてきた佐藤快磨が監督・脚本・編集を手掛けた監督長編劇場デビュー作是枝裕和監督率いる映像制作者集団「分福」が企画協力
父親の自覚を持てないたすくには仲野太賀
妻ことねには吉岡里帆
寛一郎山中崇余貴美子柳葉敏郎ほかが共演。
第68回サン・セバスティアン国際映画祭オフィシャルコンペティション部門で最優秀撮影賞を受賞。


秋田の男鹿半島の伝統文化である「男鹿のナマハゲ」を題材に描き出した「父親としての責任」、「人としての道徳」。

「泣く子はいねぇが」公式サイト

「泣く子はいねぇが」公開劇場リスト