11月28日は映画監督のアルフォンソ・キュアロンの誕生日。監督作でどの作品が好きですか?
アルフォンソ・キュアロンは1961年11月28日にメキシコシティで生まれました。
1991年「最も危険な愛し方」で長編映画デビュー、「ハリー・ポッター」シリーズの第3弾「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」に抜擢され、「トゥモロー・ワールド」でヴェネチア国際映画祭でオゼッラ賞(技術貢献賞)を受賞。
「ゼロ・グラビティ」で第86回アカデミー賞で監督賞ほか7部門、第71回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、「ROMA ローマ」で第91回アカデミー賞で監督賞、撮影賞、外国語映画賞の3部門、第76回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、外国語映画賞の2部門を受賞しました。
アルフォンソ・キュアロンの主な監督作品は次の通りです。
★「最も危険な愛し方」(原題 Sólo con tu pareja、英題 Love in the Time of Hysteria)
アルフォンソ・キュアロン監督の長編映画デビュー作。ダニエル・ヒメネス・カチョ、クラウディア・ラミレス共演。
1991年作品。日本では劇場未公開。
女たらしのトマスは血液検査の結果エイズと判定されるが、もてあそばれたナースが復讐のために検査結果を改ざんしたのだった。絶望したトマスは自殺しようとする…
アルフォンソ・キュアロン監督の長編映画デビュー作で、米国進出のきっかけとなった作品です。
★「リトル・プリンセス」(原題 A Little Princess)
フランシス・ホジソン・バーネットの小説「小公女」をリーセル・マシューズ主演で映画化したドラマ。
1995年12月16日(土)公開。
家族との幸せな生活から突然孤児となった少女セーラはその逆境の中でけなげに、自分らしく生きようとする…
第21回ロサンゼルス批評家協会賞でニュー・ジェネレーション賞、美術賞、音楽賞を受賞、第68回アカデミー賞で撮影賞、美術賞にノミネート。
「小公女」の物語をアルフォンソ・キュアロン監督が独特の映像で映画化していて、幻想的な美術と音楽が感動を呼び起こしてくれます。
★「大いなる遺産」(原題 Great Expectations)
チャールズ・ディケンズの名作をイーサン・ホーク、グウィネス・パルトロウ共演で映画化したラブ・ストーリー。
1998年6月20日(土)公開。
田舎町に住む少年、フィンは資産家の美しい少女エステラと出会い、恋に落ちるが、エステラは突然ヨーロッパへ旅立つ。7年後、ニューヨークで再会し、再び恋に落ちるが、エステラはまた姿を消してしまう…
チャールズ・ディケンズの名作を舞台を現代のアメリカに移し、官能的に、そしてスタイリッシュに映画化したラブ・ストーリー。イーサン・ホーク、グウィネス・パルトロウの名演が光ります。
★「天国の口、終りの楽園。」(原題 Y tu mamá también、英題 And Your Mother Too)
ガエル・ガルシア・ベルナル、マリベル・ベルドゥ共演で描いた青春ロードムービー。
2002年8月10日(土)公開。
若さ溢れる高校生のフリオとテノッチが美しい人妻のルイサと知り合い、それぞれの思いを胸に伝説のビーチ”天国の口”へと向かうひと夏の旅を描く…
奔放な性描写や開放的なユーモアが評価され、第58回ヴェネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)、脚本賞など数多くの映画賞を受賞。
★「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(原題 Harry Potter And The Prisoner Of Azkaban)
J.K.ローリング の世界的ベストセラー小説をダニエル・ラドクリフ主演で映画化したシリーズ第3作。
2004年6月26日(土)に公開され、興収135億円。
13歳になったハリーを待ち受けるのは、かつてない危機と驚愕の真実。両親を死に追いやった凶悪犯シリウス・ブラックの脱獄に迫り来る恐怖。不吉な死の予言さえ告げられる中、ハリーが直面する両親の死の真相。今まで見えなかったものが見え始め、わからなかったことがわかり始める…
クリス・コロンバス監督のファンタジー色の強い前2作に比べると大人に成長しようとするハリー・ポッターの成長などがしっかり描かれ、シリーズの転換となる重要な作品に仕上がっています。
★「トゥモロー・ワールド」(原題 Children of Men)
クライブ・オーウェン、ジュリアン・ムーア共演で描いた近未来SFサスペンス。
2006年11月18日(土)に公開され、興収5億円。
人間が繁殖能力を失った時代、人類の未来を背負う少女をめぐって激しい争奪戦が繰り広げられる…
クライマックスの戦闘シーンでの長回しをはじめ技巧を駆使した臨場感あふれる映像表現が高く評価され、ヴェネチア国際映画祭でオゼッラ賞(技術貢献賞)を受賞。アルフォンソ・キュアロン監督らしい映像が楽しめる作品です。
★「ゼロ・グラビティ」(原題 Gravity)
サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー共演で無重力(ゼロ・グラビティ)の宇宙空間に取り残された宇宙飛行士のサバイバルを描いたSFサスペンス。
2013年12月13日(金)に公開され、興収32.3億円。
《無限の宇宙》に取り残された宇宙飛行士が、酸素・重力・生存率《ゼロ》の極限状態に立ち向かう…
第86回アカデミー賞で監督賞、視覚効果賞、音響編集賞、録音賞、撮影賞、編集賞、作曲賞の7部門、第71回ゴールデン・グローブ賞で監督賞を受賞。
宇宙空間を一緒に漂っているような錯覚になるような映像と飽きさせないストーリー展開の連続。無重力空間の中で生き延びるために最後まであきらめないサンドラ・ブロックの迫真の演技。過去のSF映画作品ーのオマージュも楽しめて、最高の時間が味わえます。
★「ROMA ローマ」(原題 ROMA)
アルフォンソ・キュアロン監督が自身の幼少期の体験を交えながら、1970年代のメキシコを舞台に描いた家族の愛の物語。
2018年12月14日(金)からNTEFLIXで配信、2019年3月9日(土)から限定公開。
政治的混乱に揺れる1970年代メキシコを舞台に、とある中産階級の家庭に訪れる激動の1年を若い家政婦の視点から描く…
第91回アカデミー賞で監督賞、撮影賞、外国語映画賞の3部門、第76回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、外国語映画賞の2部門、第75回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で金獅子賞(最高賞)受賞。
アルフォンソ・キュアロン監督が自身の幼少期の体験を交えながら、全編モノクロ映像で描いた心揺さぶる家族の愛の物語。
これからもさらなる活躍を期待されるアルフォンソ・キュアロン監督。監督作でどの作品が好きですか?