日別アーカイブ: 2013年8月2日

「終戦のエンペラー」鑑賞。日本人プロデューサーの元、アメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建の物語。

「終戦のエンペラー」鑑賞。
終戦のエンペラー02
日本人プロデューサーの元、アメリカ人スタッフがアメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建の物語。今まで語られることのなかった終戦の事実が見えてきます。マッカーサー元帥を演じたトミー・リー・ジョーンズを初め、豪華な日本人俳優陣の共演もさすがです。

1. 1945年、第二次世界大戦、終結。終戦直後の日本でマッカーサーが命じた極秘調査とは?
実話をもとに、日本の再建というテーマを深く伝えるためのフィクションを織り交ぜた企画を立ち上げたのは、日本人女性プロデューサー・奈良橋陽子野村祐人の親子。宮内省の側近として昭和天皇に仕えた祖父の関屋貞三郎から聞いた話を元に「真珠の耳飾りの少女」、「ハンニバル・ライジング」のピーター・ウェーバーが映画化。
戦争を始めたのは本当は誰なのか、終わらせたのは誰か?マッカーサーと天皇が並ぶ写真が写された理由とは?崩壊した日本の新たなる礎は、いかにして築かれたのか?
日本人プロデューサーの元、アメリカ人スタッフがアメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建。
今まで描かれることのなかった真実の物語が深く心に刺さってきます。

2. マッカーサー元帥の指示の元に進められる極秘調査
マッカーサー元帥にはトミー・リー・ジョーンズ。ちょっと美化され過ぎの感もありますが、マッカーサー元帥の偉大さを見事に演じてくれています。
マッカーサー元帥の指示の元、調査を進めるボナー・フェラーズ准将には「LOST」のマシュー・フォックス
連合国軍総司令部に於ける唯一の親日将校として調査を進め、日米の懸け橋となった実在の人物を好演。
emperor
実在の記録には日本の”友人”を訪ねたと書き残されていたことから架空の人物”アヤ”との物語が誕生。この二人のやりとりが誕生したことで賛否両論が生まれているようですが、この話があるからこそフェラーズ准将が浮き彫りにされています。

3. マッカーサー元帥と昭和天皇が並ぶ写真の意味
昭和天皇を演じるのは片岡孝太郎。片岡孝太郎でありながら、昭和天皇になりきった姿には神々しささえ感じてしまい、マッカーサー元帥との謁見のシーンでは鳥肌が立ってしまうくらいです。
片岡孝太郎が演じているからこその迫力で、二人が並ぶ写真の意味がさらに深く感じられます。
終戦のエンペラー_場面01

4. 西田敏行、夏八木勲、伊武雅刀ほか豪華な日本人俳優陣が共演
架空の人物”アヤ”には初音映莉子。伯父の鹿島大将には西田敏行。妻には桃井かおり
フェラーズ准将と展開する数々の話が架空でありながらも物語をさらに深くしてくれます。
内大臣として天皇を補佐する宮内次官の関谷貞三郎には夏八木勲、内大臣の木戸幸一には伊武雅刀
東條英機には火野正平、近衛文麿には中村雅人と調査を受ける人々も豪華絢爛で、出てくるだけで迫力があります。特に宮内次官の関谷貞三郎が天皇陛下を影で支える姿には心打たれます。
終戦のエンペラー
終戦記念日を前にしたこの時期だからこそ見ておいたほうがいい作品ではないでしょうか。
今まで語られることのなかった第二次世界大戦の終戦の事実。大スクリーンで見るべき価値のある作品です。

「終戦のエンペラー」公式サイト

8月2日は俳優のピーター・オトゥールの誕生日。やはり「アラビアのロレンス」ですね。

8月2日は俳優のピーター・オトゥールの誕生日
Lawrence of Arabia
ピーター・オトゥールは1932年8月2日にアイルランドで生まれました。
舞台俳優として活躍。

1962年「アラビアのロレンス」デヴィッド・リーンに抜擢され、主演のT.E.ロレンスを熱演し、一世一代の当たり役に。
アラビアのロレンス
「アラビアのロレンス」(原題: Lawrence of Arabia)は砂漠をこよなく愛し、アラブ独立に燃えた英国人T.E.ロレンスの波瀾に満ちた生涯を巨匠デヴィッド・リーン監督が比類なきスケールと見事な映像で謳い上げた傑作。1962年作品。
オマー・シャリフアンソニー・クインアレック・ギネスほかが共演。
1963年の第35回アカデミー賞で作品賞、監督賞ほか7部門を受賞。
アラビアを愛したロレンスの波乱に満ちた半生が、雄大なスケールで描かれれていて、何度見ても圧巻される迫力の作品です。

他にも1968年「冬のライオン」、1969年「チップス先生さようなら」、1987年「ラストエンペラー」など数々の名作に出演し、計8回もアカデミー賞にノミネートされながら、一度も受賞することなく、2003年にアカデミー賞名誉賞を受賞しました。

ピーター・オトゥールといえば「アラビアのロレンス」のイメージがあまりにも強烈です。

「許されざる者」の完成報告記者会見に渡辺謙、佐藤浩市、李相日監督ほかが出席。

クリント・イーストウッドが監督・主演のアカデミー賞作品賞受賞作を渡辺謙主演でリメイクした「許されざる者」、9月13日(金)公開。
許されざる者03

完成報告記者会見が開かれ、渡辺謙、佐藤浩市、柄本明、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子、李相日監督が出席。
許されざる者_記者会見
会見ではクリント・イーストウッド監督からの手紙が披露。「素晴らしい出来で、非常に満足している。日本映画の新たな時代の幕開けを感じた」という絶賛の言葉が贈られました。

クリント・イーストウッドが監督と主演を務め、第65回アカデミー賞作品賞ほか4部門を受賞した西部劇「許されざる者」
許されざる者_オリジナル
「悪人」の李相日監督が舞台を開拓時代の西部から明治初期の北海道に変更し、渡辺謙主演でリメイク。
江戸幕府最強の刺客として恐れられた男が、やむを得ぬ事情から一度は捨てた刀を手にしたことから壮絶な戦いに身を投じていく姿を描く。
許されざる者02

1880年、開拓が進む江戸幕府崩壊後の北海道。人里離れた土地で子どもたちとひっそりと暮らす釜田十兵衛。
その正体は徳川幕府の命を受けて志士たちを惨殺して回った刺客だった。
十兵衛に刀を捨てさせる決意をさせた妻には先立たれ、困窮する日々から抜け出すため、再び刀を手にする…

釜田十兵衛にはハリウッドでも活躍が目覚ましい渡辺謙。十兵衛の相棒の馬場金吾には柄本明、暴力的な警察署長の大石一蔵には佐藤浩市
國村隼、滝藤賢一、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子ほか実力派が共演。
監督は「悪人」、「フラガール」の李相日
許されざる者

舞台を明治初期の北海道に変更し、李相日監督と渡辺謙がどんな世界を見せてくれるのか、オリジナルとどう違うのか、9月13日(金)公開が楽しみです。

「許されざる者」公式サイト