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2013年の洋画作品のマイ・ベストテン発表!!2013年に見た洋画作品で心に残ったのはどの作品ですか?

2013年の洋画作品のマイ・ベストテン発表!!2013年に見た洋画で心に残ったのはどの作品ですか?
ゼロ・グラビティ02
2013年に見た洋画の中から自分にとって心に残った作品のベスト10を選んでみました。
他にもいろいろな印象を残してくれる作品が多かっただけに、選ぶのがなかなか大変でしたが、自分なりに選んでみました。
2013年に見た洋画作品で心に残ったのはどの作品ですか?ぜひ教えてください。

1.「ゼロ・グラビティ」
ゼロ・グラビティ
アルフォンソ・キュアロン監督の宇宙空間を一緒に漂っているような錯覚になるような映像とシンプルなストーリーながら、飽きさせないストーリー展開の連続。無重力空間の中で生き延びるために最後まであきらめないサンドラ・ブロックの迫真の演技。過去のSF映画作品ーのオマージュも楽しめて、最高の時間が味わえます。

2.「世界にひとつのプレイブック」
世界にひとつのプレイブック
“Excelsior(さらに高く!)” 心に傷を持ち、全く共感できないようなパットとティファニーの二人がベストを尽くし、さらに高く目指せば希望の光が見えてくる、そんなことを教えてくれる作品です。
アカデミー賞主演女優賞を受賞したジェニファー・ローレンスブラッド・クーパーの演技は見所で、「ザ・ファイター」のデヴィッド・O・ラッセルならではの全く新しいラブ・ストーリーは癖になります。

3.「キャプテン・フィリップス」
キャプテン・フィリップス
2009年ソマリア沖を航行中のコンテナ船が海賊に襲撃された実話を映画化しているだけあって、コンテナ船の船長リチャード・フィリップスとコンテナ船を狙う海賊のやりとりはポール・グリーングラス監督らしい緊迫感があふれる展開。トム・ハンクスの迫真の演技がさらに緊張感を高めてくれ、時間が経つのがあっという間です。

4.「ジャンゴ 繋がざる者」
ジャンゴ 繋がれざる者03
クエンティン・タランティーノならではのやりすぎ感満載だけれども、だからこそ癖になるくらい面白いマカロニ・ウエスタンが誕生!!ジェイミー・フォックスクリストフ・ヴァルツレオナルド・ディカプリオサミュエル・L・ジャクソンの演技が光ります。

5. 「スター・トレック イントゥ・ダークネス」
スター・トレック イントゥ・ダークネス02
J・J・エイブラムス監督ならでは濃厚なドラマが矢継ぎ早に展開し、一瞬たりとも見逃せない密度の濃いストーリーを見せてくれ、そこに3Dならではの奥行きあふれる映像が展開。
「スター・トレック」のファンでなくても思いっきり満足させてくれます。ファンであれば、さらに楽しめる内容です。

6.「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」
マリーゴールド・ホテルで会いましょう
一歩踏み出す勇気を持てば、何歳になっても物事を変えることができる、ということを教えてくれる作品です。
ジョン・マッデン監督がインドならではの光景の中、それぞれの人生観を見せてくれ、人生を豊かに変えるヒントがいっぱい詰まった作品です。ジュディ・デンチビル・ナイマギー・スミスの名演が光ります。

7. 「クロニクル」
クロニクル
まさしく「AKIRA」の実写版。特殊な能力を突然手に入れてしまった高校生たちの姿を主観映像で描いていて、飽きることのない展開とデイン・デハーンの狂気が狂気を呼んでいく演技。無名の監督のジョシュ・トランク監督と主演のデイン・デハーンの今後の活躍には期待です。

8.「きっと、うまくいく」
きっと、うまくいく
“Aal Izz Well (きっと、うまくいく)”「魔法の言葉」で元気にしてもらえる、そんな作品です。
大学時代の親友の”3バカトリオ”の巻き起こす珍騒動。進路や境遇に苦悩しながらも友情を深まっていく3人の友情。そして10年後の姿。すべての伏線がきれいに結びついていき、3時間という長時間ながら飽きさせることのない展開です。

9.「マン・オブ・スティール」
マン・オブ・スティール02
地球人として生きるスーパーマンの苦悩を色濃く描いたドラマとスピーディでダイナミックなアクションが融合。クリストファー・ノーランザック・スナイダーの二人らしい斬新な映像を見せてくれ、143分があっという間です。
自分の本当の生き方を苦悩しながら探し続けるクラーク・ケントをヘンリー・カヴィルが好演しています。

10.「パシフィック・リム」
パシフィック・リム03
怪獣映画、ロボットアニメ、特撮作品を見て育った子供の心を持った大人たちにはたまらない迫力あふれる人型巨大兵器”イェーガー”と”KAIJU”との戦い。
日本アニメの大ファンであるギレルモ・デル・トロ監督だからこそこだわりたっぷりに創り上げていて、怪獣映画、ロボット・アニメ、特撮作品を見て育った子供の心を持った大人たちにはたまらない作品です。

10.「タイピスト!」
タイピスト!
50年代のレトロな雰囲気の中で展開する「エースをねらえ」のタイピスト版!!レトロな音楽が流れる中、主人公のローズが自信とともにどんどん美しくなっていく様は見所です。
音楽や挿入歌も50年代のレトロな雰囲気がたっぷりで、終始にっこりしながら楽しめて、エンドクレジットが終わった時には思わず拍手したくなります。

2013年に見た洋画作品で心に残ったのはどの作品ですか?ぜひ教えてください。

「ウルヴァリン: SAMURAI」鑑賞。ウルヴァリンのワイルドでハードな肉弾戦が日本で展開

「ウルヴァリン: SAMURAI」鑑賞。
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ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンが繰り広げる増上寺から新幹線での武装集団との戦い、そして”忍者”、妖艶なミュータント、シルバー・サムライとの戦いではワイルドでハードな肉弾戦が思いっきり楽しめます。

1. ウルヴァリンの日本での戦い
第二次世界大戦時に命を救った実業家・矢志田に招かれ、日本を訪れたウルヴァリン。
日本でウルヴァリンを待ち受けていたのは、矢志田の孫娘マリコを守り抜くという不測のミッションと、不老不死の能力を奪い取られてしまう危険な罠。初めて直面する死の恐怖と巨大な陰謀に立ち向かうこととなる…
ウルヴァリン_SAMURAI02
ウルヴァリンには10年以上も思い入れたっぷりに演じてきたヒュー・ジャックマン
日本で本格的なロケを行っているだけに、今までの外国映画のような不思議なNIPPONというよりはもっと現実的な日本が登場しますが、やはり不思議なNIPPONが描かれていて、思わず笑わせてくれます。
武装集団との増上寺から、秋葉原、新幹線で繰り広げられるアクション・シーン。随所に不思議感が漂っていて、細かいことは忘れて、楽しむしかないっ。
外国映画らしく”忍者”が登場したときには笑うしかないですが、妖艶なミュータントのヴァイパーや原作にも登場するシルバー・サムライとの戦いではワイルドでハードなウルヴァリンの肉弾戦が堪能できます。

2. ウルヴァリンの新しい物語
フランク・ミラーとクリス・クレアモントの”Wolverine”を元に、「ユージュアル・サスペクツ」、「ミッション: インポッシブル/ゴースト・プロトコル」のクリストファー・マッカリーと「ダイ・ハード4.0」と「アンストッパブル」のマーク・ボンバックが脚本、「ナイト&デイ」のジェームズ・マンゴールドが監督を手がけて映画化。
矢志田の孫娘のマリコには世界で活躍するモデルのTAO、シンゲンには真田広之、シンゲンの父の矢志田にはハル・ヤマノウチ、ローガンのパートナーのユキオにはトップモデルの福島リラ。
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3. 「X-MEN」シリーズの中でのこの作品の位置づけ
この「ウルヴァリン:SAMURAI」は「X-MEN」シリーズの中で「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」とはちょっと違った位置づけになっています。
「ウルヴァリン: X-MEN ZERO」は”X-MEN ZERO”というタイトルの通り、「X-MEN」シリーズの前日譚という位置づけが強かったのが、今回のこの作品では「X-MEN」シリーズとはちょっと違ったウルヴァリンというキャラクターの魅力・面白さが反映されたアクション映画に仕上がっています。
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シリーズの中では「X-MEN: ファイナル・ディシジョン」のその後という位置づけになっていて、「X-MEN」シリーズの重要なキャラクターが随所に登場したり、エンド・クレジットでは「X-MEN:デイズ・オブ・フューチャー・パスト(原題)」への重要な伏線も張られていて、やっぱり「X-MEN」です。

日本で本格的なロケを行っているのですが、不思議感は満載で、細かいことは忘れて、楽しむしかないっ!!
エンド・クレジットの途中でこれからの「X-MEN」シリーズの展開で大切な伏線を張るシーンが登場しますので、お見逃しなく!!

「X-MEN:SAMURAI」公式サイト

「マン・オブ・スティール」鑑賞。スーパーマンの苦悩とダイナミックでスピーディなアクションが融合

「マン・オブ・スティール」鑑賞。
マン・オブ・スティール02
地球人として生きるスーパーマンの苦悩を色濃く描いたドラマとスピーディでダイナミックなアクションが融合。クリストファー・ノーランザック・スナイダーの二人らしい斬新な映像を見せてくれ、143分があっという間です。

1. クリストファー・ノーランとザック・スナイダーが描く全く新しいスーパーマン誕生の物語
監督は「300」、「ウォッチメン」のザック・スナイダー
製作と原案は「ダークナイト ライジング」のクリストファー・ノーラン、原案・脚本は「ダークナイト」、「ダークナイト ライジング」のデヴィッド・S・ゴイヤーという最強のスタッフで映画化。
「ダークナイト」を彷彿させるような地球人として生きるスーパーマンの苦悩を色濃く、ダークに描いたドラマとスピーディでダイナミックなアクションが融合。
スーパーマンやクリプトン星人のスーツも中世の騎士をイメージしたようなデザインで、このストーリー展開にに合ったものに仕上がっています。
スーパーマンとゾッド将軍とのアクションシーンは「ドラゴンボール」のスーパーサイヤ人同士の戦いを彷彿させ、スピーディでダイナミックな戦いがカンザスの田舎町からニューヨークの都会で派手に展開します。

2. 地球人として生きるスーパーマンの苦悩
地球人とかけ離れた能力を持っているが故に、周囲に馴染めず、イジメや差別を受け続け、自分の本当の生き方を苦悩しながら探し続けるクラーク・ケント。
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そんなクラーク・ケントを演じるのは「人生万歳!」、「インモータルズ -神々の戦い-」のヘンリー・カヴィル
クラーク・ケントの苦悩する姿が「ダークナイト」のブルース・ウェインのようにダークで色濃く描かれます。

3. クリプトン星と地球のそれぞれの親
息子のカル=エル(クラーク・ケント)を守るため、そしてクリプトン星の未来を託したクリプトン星の実父ジョー=エルにはラッセル・クロウ。死してもなお精神だけはカル=エルを見守り続けるジョー=エルを好演。
またクラーク・ケントの育ての親マーサ&ジョナサン・ケントにはダイアン・レインケビン・コスナー。クリプトン星人ではなく、地球人として生きるためにクラーク・ケントを命を賭けてでも見守り続けます。二人の深い愛情がクラーク・ケントを育てます。
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4. 共演陣の好演
前作に比べるとかなりたくましくなったデイリー・プラネットのジャーナリスト、ロイス・レーンにはエイミー・アダムスが魅力たっぷりに見せてくれます。デイリー・プラネットの編集長ペリー・ホワイトにはローレンス・フィッシュバーン
ゾッド将軍にはマイケル・シャノン、ファラオにはアンチェ・トラウェ。このクリプトン星人とスーパーマンの死闘は見ものです。

5. 1978年「スーパーマン」、1981年「スーパーマンⅡ」との違い
今回の「マン・オブ・スティール」は1978年「スーパーマン」、1981年「スーパーマンⅡ」のスーパーマンの誕生とゾッド将軍のエピソードを合わせたようなストーリー。
スーパーマン
70年代、80年代の時代を反映させたような明るい、カラッとした展開の「スーパーマン」、「スーパーマンⅡ」と現代を反映させたかのようなダークな「マン・オブ・スティール」。
音楽や展開も時代をそれぞれ反映させていて、スーパーヒーローのスーパーマンを象徴させるジョン・ウィリアムズの旋律。スーパーマンの苦悩を表現するハンス・ジマーならではの音楽。
ジョン・ウィリアムズの音楽にあまりにも触れていたのですが、今回の作品にはやはりハンス・ジマーのほうが似合います。

今回は2D版を見たのですが、この作品は3Dで、IMAX 3Dで楽しんだほうがこの作品の魅力を満喫できると実感するくらいの映像です。
また「スーパーマン」、「スーパーマンⅡ」をもう一度見たくなりました。

「マン・オブ・スティール」公式サイト

「タイピスト!」鑑賞。50年代のレトロな雰囲気の中で展開する「エースをねらえ」のタイピスト版!!

「タイピスト!」鑑賞。
タイピスト!
50年代のレトロな雰囲気の中で展開する「エースをねらえ」のタイピスト版!!レトロな音楽が流れる中、主人公のローズが自信とともにどんどん美しくなっていく様は見所です。

1. 50年代のレトロな雰囲気の中で展開する「エースをねらえ」のタイピスト版
タイピスト競技会の実話を元に映画化したのは本作で初めて長編作のメガホンを取る新鋭レジス・ロワンサル
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都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズの唯一の才能〈タイプの早打ち〉を見抜いた保険会社を経営するルイは、彼女と組んで世界大会で優勝するという野望を抱き、チャレンジしていく…
スポーツ根性ドラマ的に鍛えられ、競技会を勝ち抜いていく。そしてコーチとの恋に悩む。
まさしく「エースをねらえ」のタイピスト版です。
タイピスト競技会の試合がこんなにワクワクするなんて思いもしなかっただけに、思いっきり楽しませてくれます。
「最強のふたり」、「オーケストラ!」に続き、フランス映画祭2013観客賞(最高賞)を受賞したのも納得です。

2. ローズを演じるデボラ・フランソワの魅力
都会暮らしに憧れて、田舎から出て来たローズを演じるのは、カンヌ映画祭パルムドール受賞作「ある子供」で注目を浴びたデボラ・フランソワ
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不器用で一本指でのタイプの早打ち以外は取り柄のないローズ。
1本指打法から10本指への矯正、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、心理戦の訓練など才能を開花させていき、タイピスト競技会を次々と勝ち抜いていく。とともに自分の自信をつけて、どんどん美しくなっていき、魅力がどんどん増していきます。
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3. 50年代のレトロさを再現
50年代のレトロな雰囲気のあるメロディとともにオープニングシーンが展開し、オープニングで作品の魅力の虜にしてくれます。
50~60年代のアメリカ、フランス、イギリス映画に対してオマージュが捧げられていて、随所に見所がたっぷり。
Jack Aryが歌う”Les secretaires Cha Cha Cha”が象徴してくれています。

音楽や挿入歌も50年代のレトロな雰囲気がたっぷりで、終始にっこりしながら楽しめて、エンドクレジットが終わった時には思わず拍手したくなります。
タイプライターをもう一度打ってみたくなりました。
タイピスト競技会の醍醐味は映画館で味わうのが一番です。

「タイピスト!」公式サイト

「スター・トレック イントゥ・ダークネス」鑑賞。3Dならではの映像美と矢継ぎ早に展開する濃厚なドラマ。

「スター・トレック イントゥ・ダークネス」鑑賞。
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濃厚なドラマが矢継ぎ早に展開し、一瞬たりとも見逃せない密度の濃いストーリーを見せてくれ、そこに3Dならではの奥行きあふれる映像が展開。
「スター・トレック」のファンでなくても思いっきり満足させてくれます。ファンであれば、さらに楽しめる内容です。

1. J.J.エイブラムスが描く映像美
前作で全く新しい「スター・トレック」を見せてくれたJ・J・エイブラムスが今回はさらにパワーアップ。
宇宙空間の奥行きや広がりを3D映像を使って、無限に感じるかのように表現していて、さらにジェームズ・T・カークとスポットの友情、エンタープライズ号のクルーたちの関係、そして今回新しく登場する冷酷なジョン・ハリソンとエンタープライズ号との関係など、濃厚なドラマが矢継ぎ早に展開し、一瞬たりとも見逃せない密度の濃いストーリーを見せてくれます。

2. ジェームズ・T・カークとスポットとの友情
ジェームズ・T・カークにはクリス・パイン、スポックにはザカリー・クイント
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前作では二人の出会いが描かれていましたが、今回は二人の友情の物語が展開します。
冒頭では相反するカークとスポック。その二人がいかにお互いを認め合い、信頼していくのか、が丁寧に描かれていて、そこに様々なストーリーが絡み合ってきて、さらに深いドラマが展開していきます。

3. ジョン・ハリソンを演じるベルディクト・カンバーバッジ
世界滅亡を企む謎の男ジョン・ハリソンにはBBCのTVシリーズ「SHERLOCK シャーロック」など今注目のベネディクト・カンバーバッチ
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このジョン・ハリソンはややもするとジェームズ・T・カークとスポットを上回るだけの存在感を見せてくれて、ベネディクト・カンバーバッチが演じているからこその迫力です。
ジョン・ハリソンが一体何の目的で宇宙艦隊の壊滅を企らんだのか、なぜそこまで冷酷に徹することができるのか、最後の最後まで飽きさせることのない展開です。

4. エンタープライズ号のクルーたちの人間関係
ベルディクト・カンバーバッジに押されがちですが、エンタープライズ号のメインのクルーたちもそれぞれ見所があります。
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エンタープライズ号の機関主任のスコッティ・スコットを演じるサイモン・ペグ。サイモン・ペグならではのコミカルな演技に笑わせてもらいつつも、頼りになる機関主任をさらに頼りにさせてくれるような動きを見せてくれます。
カール・アーバン演じる船医のレナード・マッコイ、ゾーイ・サルダナ演じる通信士官のウフーラ、ジョン・チョウ演じる主任パイロットのヒカル・スールーなどエンタープライズ号のクルーそれぞれにも見所があって、これからのエンタープライズ号の中でいかに中枢の人物になっていくのか、が垣間見られていて、ここも見所です。
様々な人間関係が濃厚に描かれていて、満足させてくれます。

「スター・トレック」と聞くとちょっと引くところがあったのですが、前作に引き続き、今回もJ・J・エイブラムスらしい映像と濃厚な人間関係を描いたドラマが展開し、期待以上に楽しめる作品です。
矢継ぎ早にドラマが展開するので、都合良すぎる展開なところもありますが、それを上回る出来です。
見終わった後、しばらくはマイケル・ジアッキーノのテーマ曲の旋律が耳に残り、その映像の美しさも忘れることができませんでした。
この作品は3Dで大スクリーンで、大画面で楽しむのが一番です。

「スター・トレック イントゥ・ダークネス」公式サイト

「ワールド・ウォーZ」鑑賞。細かいことは抜きにして楽しむブラッド・ピットのアクション映画。

ブラッド・ピット製作・主演のパニック・ムービー「ワールド・ウォーZ」鑑賞。
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細かいことは抜きにして、ブラッド・ピットが”Z”に立ち向かっていく、そんなアクション映画と割り切れば、楽しめる作品です。

1. マーク・フォースター監督がブラッド・ピット製作・主演で映画化したパニック・ムービー
映画化に際しては、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットがその権利獲得を争ったというニューヨーク・タイムズのベストセラー、マックス・ブルックスの人気長編小説を「007/慰めの報酬」のマーク・フォースターが映画化。
パンデミックな映画というよりは、ブラッド・ピットならではのアクションが楽しめるパニック映画という印象に仕上げています。

2. ブラッド・ピットと”Z”との戦い
映画の宣伝活動では全く触れていないので、ここではあえて”Z”と表現しますが、謎のウィルスに感染し、爆発的に全世界へと拡大していく”Z”。
冒頭のシーンでは謎のウィルスへの感染の恐怖がリアルに描かれていて、かなり緊迫した展開ですが、その後はブラッド・ピット演じるジェリー。レーンが韓国、イスラエル、イギリスで”Z”に立ち向かう…
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“Z”が他の映画のようなおどろおどろした感じではなく、人間を見つけると機敏な動きで全速力で走ってきたり、イスラエルで壁を乗り越えていこうとするシーンはちょっと笑えるくらいです。

見る前は「アウトブレイク」や「コンテイジョン」のようなパンデミックな展開なのかと思っていましたが、そのあたりの細かい部分には全く触れることなく、なぜブラッド・ピット扮するジェリーを国連に戻したのか、”Z”の行動の理由など全く不明ですが、そのことを無理やり押しのけて、韓国、イスラエル、イギリスに場面を展開させていくブラッド・ピットの存在感。他のことは置いておいてでも家族を守ろうとするちょっとあきれてしまうくらいの家族愛。
ブラッド・ピットの存在感とアクションは大スクリーンで楽しんでおいて損はない作品です。

「ワールド・ウォーZ」公式サイト

「パシフィック・リム」鑑賞。怪獣映画、ロボットアニメ好きにはたまらない作品です。

ギレルモ・デル・トロ監督「パシフィック・リム」鑑賞。
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怪獣映画、ロボットアニメ、特撮作品を見て育った子供の心を持った大人たちにはたまらない迫力あふれる人型巨大兵器”イェーガー”と”KAIJU”との戦い。この戦いは映画館の大スクリーンと大音量で楽しむのが一番です。IMAX 3Dの迫力は半端ないっ!!

1. ギレルモ・デル・トロ監督が日本の怪獣映画、ロボット・アニメにオマージュを捧げた作品
「ヘルボーイ」シリーズ、「バンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロ監督が日本の怪獣映画、ロボットアニメにオマージュをたっぷり捧げて映画化。
太平洋(パシフィック)の深海から突如出現した”KAIJU”と人類が開発した人型巨大兵器”イェーガー”との戦い。
パシフィック・リム
日本アニメの大ファンであるギレルモ・デル・トロだからこそこだわりたっぷりに創り上げていて、怪獣映画、ロボット・アニメ、特撮作品を見て育った子供の心を持った大人たちにはたまらない作品です。

2. 人型巨大兵器”イェーガー”と”KAIJU”との迫力あふれる戦い
この作品の魅力は人型巨大兵器”イェーガー”と”KAIJU”との迫力あふれる戦い。
オープニングからめまぐるしく展開する”イェーガー”と”KAIJU”との戦い。
パシフィック・リム_場面02
“イェーガー”のデザインは日本のロボットアニメを彷彿とさせ、ジプシー・デンジャーを初め、日本代表のコヨーテ・タンゴ、ロシア代表のチェルノ・アルファ、中国代表のクリムゾン・タイフーンなどたまらないデザインとその重量感はさすがです。
また”KAIJU”も太平洋(パシフィック)の深海から続々と出現、進化を遂げていて、そのデザインも日本の怪獣映画そのもの。

3. “イェーガー”のパイロットを演じるチャーリー・ハナムと菊地凛子
ロリーには「コールド マウンテン」、「トゥモロー・ワールド」のチャーリー・ハナム、もう一人のマコには「バベル」の菊地凛子
様々な試練を乗り越え、”イェーガー”のパイロットとして成長していく姿を好演しています。
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二人の心がシンクロしないと操縦できない”イェーガー”。この設定も日本のロボット・アニメそのものです。
環太平洋防衛軍の司令官、スタッカー・ペントコストには「プロメテウス」のイドリス・エルバ、香港の”KAIJU”の闇商人のハンニバル・チャウには「ヘルボーイ」シリーズのロン・パールマン
“イェーガー”と”KAIJU”の存在感に押され気味ですが、負けない存在を見せてくれます。
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ワクワクしっぱなしの132分ですが、”KAIJU”は夜行性なのか、登場するのが夜のことが多くて、”イェーガー”と”KAIJU”の戦いが全体的に暗くて、細かい部分がよくわからないのが、残念でした。
また戦いのシーンがめまぐるしく展開して、シーンを追うのと字幕を追うのに忙しすぎて、細かい部分を見逃してしまい、このあたりは1回だけでなく、何度も見たくなります。
この作品は映画館の大スクリーンと大音量で楽しむのが一番で、さらにIMAX 3Dで楽しむのが最高のパシリム体験ができます。

「パシフィック・リム」公式サイト

「ローン・レンジャー」鑑賞。 まさしく「パイレーツ・オブ・カリビアン」の西部劇版!!

ジョニー・デップ主演の「ローン・レンジャー」鑑賞。
ローン・レンジャー
まさしく「パイレーツ・オブ・カリビアン」の西部劇版!!ジョニー・デップが白塗りの先住民トントを怪演。
ハンス・ジマー版の「ウィリアム・テル序曲」に乗せて展開するアクションシーンは見所で、ちょっと長い感はありますが、すっきり楽しめます。

1. まさしく「パイレーツ・オブ・カリビアン」の西部劇版!!
「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジョニー・デップとゴア・ヴァービンスキー監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが再びタッグを組み、復讐に燃える戦士トントと正義に燃えるヒーローのローン・レンジャーの何もかも正反対な2人が繰り広げるアクション・アドベンチャー。
舞台を海から西部に移し、”ローン・レンジャー”誕生の物語が展開します。

2. ジョニー・デップが白塗りの先住民トントを怪演!!
ジョニー・デップが白塗りで頭には鳥の飾りをつけたトントを今回も怪演していて、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジャック・スパロウを彷彿させつつ、先住民のかなり怪しいトントになりきっていて、弾けまくっています。
ローン・レンジャー

3. ローン・レンジャーことジョン・リードにはアーミー・ハマー
正義を貫く検事ジョン・リードが、瀕死の状態から不思議な力によって復活し、”ローン・レンジャー”として活躍するまでを描いた”ローン・レンジャー”誕生の物語。
アーミー・ハマーがコメディ色たっぷりに演じてくれます。
ローン・レンジャー_ハマー
ヘレナ・ボナム=カーターも義足に銃を仕込んだ勝ち気な女性・レッドを「レ・ミゼラブル」のテナルディエ夫人と「ハリー・ポッター」シリーズのベラトリック・レストレンジを足して、掛け合わせたような役を怪演してくれますが、出番が少なくて、ちょっと物足りない感がありました。
ローン・レンジャー_カーター

4. 「ウィリアム・テル序曲」に乗せて展開するアクションシーン
1933年にラジオドラマとして登場して以来、アメリカン・コミックスやTVドラマ、映画が作られ、「ハイヨー、シルバー!」の掛け声などで日本でも人気を博した西部劇で、なじみのある世代には懐かしく感じられるようですが、そうでない世代も西部劇の新しい魅力を発見できること間違いなしっ!!
ハンス・ジマー版の「ウィリアム・テル序曲」に乗せて展開するアクションシーンと「ハイヨー、シルバー!」の掛け声は最高です。
エンド・クレジットでも「ウィリアム・テル序曲」が流れ、余韻に浸らしてくれます。
The-Lone-Ranger-Johnny_Depp

オープニング・シーンを見たときにはまさか「ナイト・ミュージアム」のような話が展開するのかと思ったり、敵にちょっと迫力を感じなかったりしますが、「ウィリアム・テル序曲」に乗せて展開するアクションシーンと「ハイヨー、シルバー!」の掛け声は最高です。
夏休みに大スクリーンで大音量で楽しむべき作品です。

「ローン・レンジャー」公式サイト

「終戦のエンペラー」鑑賞。日本人プロデューサーの元、アメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建の物語。

「終戦のエンペラー」鑑賞。
終戦のエンペラー02
日本人プロデューサーの元、アメリカ人スタッフがアメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建の物語。今まで語られることのなかった終戦の事実が見えてきます。マッカーサー元帥を演じたトミー・リー・ジョーンズを初め、豪華な日本人俳優陣の共演もさすがです。

1. 1945年、第二次世界大戦、終結。終戦直後の日本でマッカーサーが命じた極秘調査とは?
実話をもとに、日本の再建というテーマを深く伝えるためのフィクションを織り交ぜた企画を立ち上げたのは、日本人女性プロデューサー・奈良橋陽子野村祐人の親子。宮内省の側近として昭和天皇に仕えた祖父の関屋貞三郎から聞いた話を元に「真珠の耳飾りの少女」、「ハンニバル・ライジング」のピーター・ウェーバーが映画化。
戦争を始めたのは本当は誰なのか、終わらせたのは誰か?マッカーサーと天皇が並ぶ写真が写された理由とは?崩壊した日本の新たなる礎は、いかにして築かれたのか?
日本人プロデューサーの元、アメリカ人スタッフがアメリカの視点で描いた終戦後の日本の再建。
今まで描かれることのなかった真実の物語が深く心に刺さってきます。

2. マッカーサー元帥の指示の元に進められる極秘調査
マッカーサー元帥にはトミー・リー・ジョーンズ。ちょっと美化され過ぎの感もありますが、マッカーサー元帥の偉大さを見事に演じてくれています。
マッカーサー元帥の指示の元、調査を進めるボナー・フェラーズ准将には「LOST」のマシュー・フォックス
連合国軍総司令部に於ける唯一の親日将校として調査を進め、日米の懸け橋となった実在の人物を好演。
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実在の記録には日本の”友人”を訪ねたと書き残されていたことから架空の人物”アヤ”との物語が誕生。この二人のやりとりが誕生したことで賛否両論が生まれているようですが、この話があるからこそフェラーズ准将が浮き彫りにされています。

3. マッカーサー元帥と昭和天皇が並ぶ写真の意味
昭和天皇を演じるのは片岡孝太郎。片岡孝太郎でありながら、昭和天皇になりきった姿には神々しささえ感じてしまい、マッカーサー元帥との謁見のシーンでは鳥肌が立ってしまうくらいです。
片岡孝太郎が演じているからこその迫力で、二人が並ぶ写真の意味がさらに深く感じられます。
終戦のエンペラー_場面01

4. 西田敏行、夏八木勲、伊武雅刀ほか豪華な日本人俳優陣が共演
架空の人物”アヤ”には初音映莉子。伯父の鹿島大将には西田敏行。妻には桃井かおり
フェラーズ准将と展開する数々の話が架空でありながらも物語をさらに深くしてくれます。
内大臣として天皇を補佐する宮内次官の関谷貞三郎には夏八木勲、内大臣の木戸幸一には伊武雅刀
東條英機には火野正平、近衛文麿には中村雅人と調査を受ける人々も豪華絢爛で、出てくるだけで迫力があります。特に宮内次官の関谷貞三郎が天皇陛下を影で支える姿には心打たれます。
終戦のエンペラー
終戦記念日を前にしたこの時期だからこそ見ておいたほうがいい作品ではないでしょうか。
今まで語られることのなかった第二次世界大戦の終戦の事実。大スクリーンで見るべき価値のある作品です。

「終戦のエンペラー」公式サイト

「31年目の夫婦げんか」鑑賞。誰でもぶち当たる悩みや迷いに「希望は湧き出る」ことを教えてくれます。

メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズ共演の「31年目の夫婦げんか」鑑賞。
31年目の夫婦げんか
夫婦の問題だけでなく、誰でもぶち当たる悩みや迷いのことを考えさせてくれつつ、「希望は湧き出る」ということを語ってくれます。倦怠気味の夫婦を演じるメリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズ、そしてカウンセラーを演じるスティーヴ・カレル。この三人のアンサンブルは見事です。

1. “Hope springs eternal in the human breast.”
「31年目の夫婦げんか」の原題は“Hope Springs”。結婚31年目のちょっと倦怠気味の夫婦がカウンセリングを受けに海辺の小さな町の名前が”グレート・ホープ・スプリングス”。そして英語の諺で”Hope springs eternal in the human breast.”、意味は「人の胸に希望は永遠に湧き出る」
日本語と英語のタイトルともに内容をずばり表現してくれています。
「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル監督が「希望は湧き出る」ということを語ってくれます。

2. 結婚31年目の夫婦を演じるメリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズの二人の共演
結婚31年目のちょっと倦怠気味の夫婦のケイとアーノルドを演じたメリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズ。
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前向きに自分を変えようとするケイにはメリル・ストリープ。今回は等身大の普通の主婦を演じていて、誘っても振り向いてくれない夫にやきもきするケイを好演。ちょっとしたしぐさや表情でケイの気持ちを表現していて、さすがの演技です。またケイが大人なのに可愛く感じたりもします。
またすっかり倦怠気味の夫のアーノルドにはトミー・リー・ジョーンズ。妻が誘っても振り向こうともせずにケーブルテレビのゴルフ番組ばかり見て、規則正しいアーノルドを好演。自分のことに自信を持ち、ちょっと自信過剰で頑固なアーノルドにはぴったりです。

3. “カップル集中カウンセリング”の医師を演じるスティーヴ・カレル
ケイとアーノルドの二人が受ける”カップル集中カウンセリング”のフェルド医師を演じるのは「40歳の童貞男」、「ゲット スマート」、「ラブ・アゲイン」のスティーヴ・カレル
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今まではコミカルな役が多くて、今回もちょっとオーバーアクションの医師を演じるのかと思っていたら、今回はいたって真面目なカウンセラー。倦怠気味の夫婦をカウンセリングすることで二人の本音をうまく導き出していく役を好演。真面目な役ながら、スティーヴ・カレルならではの表情を見せてくれ、際どい課題を次々に出していく姿をさらっと見せてくれます。

4. 結婚って何?夫婦って?人生を共に歩むってどういうこと?
この二人の夫婦がカウンセリングでぶち当たる様々なことを見ていると、夫婦の問題だけでなく、誰でもぶち当たる悩みや迷いのことを考えさせられます。
オープニングの二人のすれ違い、カウンセリングを受けた後の二人のレストラン、映画館でのやり取りが笑いを誘いつつも、心に深く刺さってきます。
カウンセリングの成果の二人は…
エンドクレジットの最後まで楽しませてくれ、最後は心が温かくなり、にっこりさせてくれるそんな作品です。

「31年目の夫婦げんか」公式サイト