7月6日は「ゼロ戦の日」。「ゼロ戦」を題材にした映画で印象に残っているのはどの作品ですか?
7月6日は「ゼロ戦の日」。1939年7月6日に堀越二郎が設計した零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の試作機の試験飛行が始まりました。
「ゼロ戦」を題材にした作品といえば最近では宮崎駿監督の「風立ちぬ」、岡田准一主演の「永遠の0」、加山雄三、堤大二郎、橋爪淳共演の「零戦燃ゆ」などがあります。どの作品が印象に残ってますか?
★「トラ、トラ、トラ」(原題 Tora! Tora! Tora!)
リチャード・フライシャー、舛田利雄、深作欣二が共同で監督、マーティン・バルサム、ジョゼフ・コットン、山村聡、三橋達也ほか日米オールスターキャストで日本軍による真珠湾攻撃を映画化した戦争大作。
1970年9月25日(土)に公開され、配収1.9億円。
1941年12月未明、真珠湾急襲に出た日本軍と攻撃を受けた米軍双方の情報戦から運命の奇襲に至るまでを描く…
日米間の情報戦を軸とした前半から後半の戦闘シーンまで描かれる真珠湾攻撃の模様は圧巻です。
★「零戦燃ゆ」
柳田邦男のノンフィクションを巨匠・舛田利雄監督が加山雄三、堤大二郎、橋爪淳共演で映画化した零戦に人生を賭けた人々の生き様を通して悲壮な戦争を描いたスペクタクル。
1984年8月11日(土)に公開され、配収6億円。
第二次世界大戦で活躍した名機零戦の誕生から散華するまでを、それに関わった人間たちの運命と共に描く…
第二次世界大戦で日本人がどれだけ無謀な戦争に駆り出され、どれほどの若い人が亡くなったか。今を生きる我々が鎮魂の意味を含めて見きたい作品です。
★「太陽の帝国」(原題 Empire of the Sun)
J・G・バラードの自伝的小説をスティーヴン・スピルバーグ監督がクリスチャン・ベイル、ジョン・マルコビッチ共演で映画化した戦争ドラマ。
1988年4月29日(土)に公開され、配収7億円。
第2次大戦下の中国を舞台に、日本軍の収容所の中で過ごす11歳のイギリス少年ジェイミーの成長過程を描く…
クリスチャン・ベイルは13歳のときにオーディション参加者4000人の中から主人公のジェイミーを熱演。
日本軍による上海侵攻のダイナミックな描写、少年とゼロ戦パイロットの瑞々しい交流などスティーヴン・スピルバーグ監督の名作です。
★「パール・ハーバー」(原題 Pearl Harbor)
マイケル・ベイ監督がベン・アフレック主演で日本軍の真珠湾攻撃を舞台に、男女の切ない愛を描いた戦争大作。
2001年7月14日(土)に公開され、興収69億円。
太平洋戦争開戦前夜。陸軍航空隊のレイフとダニーは、幼い頃から固い友情の絆で結ばれていた。レイフは看護婦のイヴリンと愛し合うようになるが、やがて運命は彼らの愛も友情も引き裂いていく…
賛否両論ありますが、マイケル・ベイらしいアクション満載でアメリカ側から描いた日本軍の真珠湾攻撃。ラブ・ロマンスの要素も楽しめる作品です。
★「風立ちぬ」
宮崎駿監督がゼロ戦の設計者・堀越二郎と作家の堀辰雄をモデルに、1930年代の日本で飛行機作りに情熱を傾けた青年の姿を描く…
2013年7月20日(土)に公開され、 興収120億円。
宮崎駿が描く空への憧れと大人の恋物語。宮崎駿監督の最高傑作ではないかと思えるくらいの作品で、深く感動させられました。久石譲の優しい調べと荒井由美の「ひこうき雲」がさらに感動を誘います。
★「永遠の0」
零戦搭乗員の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを山崎貴監督が岡田准一主演で映画化。
2013年12月21日(土)に公開され、興収87億円。
“海軍一の臆病者”と呼ばれ、蔑まれても、生き残るための努力を続けるパイロット・宮部久蔵のひたむきな姿は心に深く刺さってきます。百田尚樹のベストセラーを山崎貴監督が過剰にならずに、現在と過去を交錯させながら描いた演出、岡田准一の深みのある演技、そしてサザンオールスターズの「蛍」がさらに感動を深くしてくれます。
「ゼロ戦」を題材にした映画で印象に残っているのはどの作品ですか?