11月17日は映画監督のマーティン・スコセッシの誕生日。監督作でどの作品が好きですか?
マーティン・スコセッシは1942年11月17日にニューヨークのシチリア系イタリア移民の家に生まれました。
ニューヨーク大学の映画学部で学びつつ短編映画を監督。
1976年「タクシードライバー」でカンヌ国際映画祭のパルム・ドール、1990年「グッドフェローズ」でヴェネツィア映画祭で銀獅子賞(監督賞)、2007年「ディパーテッド」でアカデミー賞で作品賞、監督賞ほか4部門、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門の監督賞を受賞しました。
マーティン・スコセッシの主な監督作品は次の通りです。
★「タクシードライバー」(原題 Taxi Driver)
ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター共演でニューヨークの街を流すタクシードライバーの孤独と絶望と狂気を描いたドラマ。
1976年9月18日(土)に公開され、配収2.26億円。
ニューヨークで汚れた世界に怒りを感じながら生きるタクシー運転手のトラヴィスは14歳の売春婦と出会ったことをきかけに過激な行動に駆り立てられる…
第29回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞。
マーティン・スコセッシ監督が現代都市に潜む狂気と混乱を描き出したヒューマン・ドラマ。トラヴィスの狂気を見事に演じたロバート・デ・ニーロの演技が光ります。
★「レイジング・ブル」(原題 Rasing Bull)
ロバート・デ・ニーロ主演でプロ・ボクシング元ミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタの半生を描いたドラマ。
1981年2月14日(土)に公開され、配収1.96億円。
プロ・ボクシングの元ミドル級チャンピオンで、”ブロンクスの怒れる牡牛(レイジング・ブル)”の異名をとったジェイク・ラモッタがスラム街から這い上がり、闘魂で王座に君臨した栄光と破滅の半生を描く…
第53回アカデミー賞でロバート・デ・ニーロが主演男優賞、編集賞の2部門、第38回ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門で主演男優賞を受賞。
ボクシング映画の金字塔ともいえる作品で、ロバート・デ・ニーロの名演が光ります。
★「グッドフェローズ」(原題 Goodfellas)
ロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタ共演で実在の人物をモデルに”グッドフェローズ”と呼ばれるギャングたちの生き様を描いたドラマ。
1990年10月13日(土)に公開され、配収1.46億円。
大物ギャングのポーリーのアジトで育ったヘンリーは子供の頃から憧れていた”グッドフェローズ”の仲間となり、犯罪を重ねていく。しかし麻薬に手を出したことから、育ての親ポーリーに見放され、CIAに追われることになる…
第47回ヴェネツィア映画祭で銀獅子賞(監督賞)、第63回アカデミー賞でジョー・ペシが助演男優賞を受賞。
“決して組織の頂点には立てない男たち”をテンポよく描いていて、ロバート・デ・ニーロ、レイ・リオッタ、ジョー・ペシの演技が光るギャング映画の傑作です。
★「ギャング・オブ・ニューヨーク」(原題 Gang of New York)
ダニエル・デイ=ルイス、レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス共演でギャング組織の抗争の中で運命に翻弄される男女の姿を描いたヒューマン・ドラマ。
2002年12月21日(金)に公開され、興収30億円。
19世紀、ニューヨークのアイルランド移民のアムステルダムは父を殺した先住民のギャング団”ネイティブ・アメリカンズ”のボス、ブッチャーに近づき、父親の復讐を遂げようとする…
第60回ゴールデン・グローブ賞で監督賞、歌曲賞、第56回英国アカデミー賞でダニエル・デイ=ルイスが主演男優賞を受賞。
暴力と血で彩られた時代に生きる荒々しい男たちを描いたマーティン・スコセッシ監督ならではの骨太な演出とダニエル・デイ=ルイス、レオナルド・ディカプリオの熱演が光ります。
★「ディパーテッド」(原題 The Departed)
アジア諸国で記録的ヒットを飛ばした香港映画「インファナル・アフェア」をレオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン共演で新たな作品として作り上げたクライム・サスペンス。
2007年1月20日(金)に公開され、興収15.6億円。
警察に潜入したマフィアの男と、マフィアに潜入した警察の男、対照的な2人を待ち受ける皮肉な運命を描く…
ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグ、マーティン・シーンほかが共演。
第79回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞の4部門、第64回ゴールデン・グローブ賞で監督賞を受賞。
ギャングの首領とその手先と潜入捜査官の幾重にも凝らされたサスペンスが見事に描かれていて、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモンの演技が光ります。
★「ヒューゴの不思議な発明」(原題 Hugo)
世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説を初の3Dでの撮影に挑んだファンタジー。
2012年3月1日(木)に公開され、興収10.2億円。
1930年代のパリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む12歳の孤児ヒューゴが、亡き父が遺した”機械人形”の秘密を探るうち、不思議な少女イザベルに出会う…
第84回アカデミー賞で撮影賞、録音賞、視覚効果賞、美術賞、音響編集賞の5部門、第69回ゴールデン・グローブ賞で監督賞を受賞。
マーティン・スコセッシがノスタルジーな映画の創世記の物語を最新の3D技術を駆使して作り上げ、映画創世記へのオマージュたっぷりに、映画愛にあふれた作品に仕上げてくれていて、見終わった後は、心地いい気持ちになれます。
★「沈黙-サイレンス-」(原題 Silence)
遠藤周作の小説をアンドリュー・ガーフィールド主演で映画化したドラマ。
2017年1月21日(土)公開。
17世紀江戸時代初期を舞台にキリスト教の弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるために日本を訪れた宣教師の姿を描く…
日本の地を踏んだ若き宣教師のロドリゴの想像を絶する苦難を20年以上にわたり企画を温めてきたマーティン・スコセッシ監督が映画化。ライフワークともいえる作品です。
ロバート・デ・ニーロやレオナルド・ディカプリオとタッグを組むことが多く、幅広い作品を監督し続けるマーティン・スコセッシ。どの作品が好きですか?